シュエウーミン瞑想センターを訪れた〈Part1〉

2020年2月26日水曜日

瞑想センター

t f B! P L
ここがヤンゴン郊外にあるシュエウーミン・ダンマスッカ・トウヤ瞑想センターだ。ヤンゴン空港から車で約20分、市の中心部からだと1時間ちょいかかる静かな村にある。





門をくぐるといきなり右手に創設者のメモリアルホールが見えてくる。
創設は1989年。
創設者は最初は他の所で10年ほど集中没頭型の瞑想を教えていたがその後独立、ミャンマーの地でコツコツと草の根運動のようにマインドフルネス瞑想を広めること30年、やっとこの地に瞑想センターを建立することとなった」と書かれてある。




正面に見えるのは大食堂。500人ほどが一斉に食事を摂ることができる。




敷地の真ん中に一本道が通っていて、その両側に宿舎や法堂、瞑想ホールなどが道に沿う様にして建てられている。




食堂と並んでオフィスが見えてきた。外人はここで最初に約5ドルの入場料を支払い宿舎を借りることができる。滞在費はこの5ドル以外は全て本人任せになる。つまり宿泊費も食費もいくら払うかは、全部本人次第ということだ。そして滞在期間は最長3か月まで居られる。




宿舎は2階建てで、各部屋にベッドが備え付けられている。




それがワンフロアにつき10室ある。




これが洗面所。



シャワーは温水が出る。



飲料水は全て浄水器を通したもの。




試しにミャンマー人修行者の部屋を覗いてみると、スマホでメールをチェックしていた。部屋にはベッドが2つある。





建物と建物の間は屋根付きの回廊で結ばれている。夏は陽射しを防ぎ、雨季は雨に濡れずに済む。




ちなみに食事は……この日の昼食は揚げた魚。



ベジタリアンには麻婆豆腐もある。デザートはココナッツミルクにゼリーが入ったものが付いた。修行させてもらうのに、これだけの贅沢な環境を作ってもらえるのだ、真剣に打ち込まなければ申し訳ないような気持ちになる。



ここシュエウーミン瞑想センターは外人修行者が多い。毎年夏休みや冬休みの時期には100人以上の外人が滞在する。この時は冬場だったが、ベトナム人が30人、韓国人が20人、アメリカ人が15人、中国人10人、マレーシア人10人、スウェーデン人5人、その他日本、オランダ、ドイツ、イスラエル、カナダ、ロシア、ウクライナ、イタリア、アイルランド、オーストリア人等がいた。



たとえ外人であってもこの中にいる時は、修行者は全員ミャンマーの民族衣装の「ロンジー」の着用が義務付けられている。



修行者は入寮後、まず徹底的にガイダンスを受ける。このオーディオルームと呼ばれる建物で、瞑想のやり方についてみっちり学ぶ。わからない事があったら遠慮なく指導者に質問していい。決して曖昧なままで修行を始めてはならない。



また、個別指導の様子を録画したものを見て、他の修行者たちがどうやって修行してるかを参考にする。他の所のように、何も知らない人をどやしつけて無理矢理やらせるという事はない。



このオーディオルームには、創設者の石膏像が置いてある。それもそのはず、この建物は、創設者が2002年3月に90歳で遷化されるまでの13年間、いわゆる方丈として住まわれていたものだからだ。マインドフルネス瞑想の方法は、この近代マインドフルネス瞑想の開祖、故シュエウーミン・セヤドーこと、ウ・コーサラ大長老の前で学ぶ事になる。



ちなみにオーディオルームの裏には、シュエウーミン・セヤドーが生前住まわれていた部屋が、そのままの形で保存され、展示されている。衣鉢とわずかの蔵書、写真以外は何も所有していない、無一物の大聖者だった事がよくわかる。



瞑想は、この瞑想ホールで行う。一階が女性用で、二階が男性用になっている。



こちらが女性用瞑想ホール。修行者の男女比は7対3で圧倒的に女性が多いので、いつもぎっしり満員だ



ホールの正面には、創設者の故シュエウーミン・セヤドーと、現管長のヨー・セヤドーことウ・シリンダービワンサ長老の肖像画が掲げられている。



一方、男性用瞑想ホールは・・・・



そしてホールの正面には、尼蓮禅河のほとりで瞑想するブッダの像が・・・・・



歩く瞑想はホール内でやる他、朝晩の涼しい時間帯には、外でやるのもいい。



歩く瞑想のスペース左手に見えるのは、韓国仏教界から寄付された、韓国人女性専用の宿舎。



さらにその奥には、ベトナム仏教界から寄付された4階建ての宿舎が見える。一部屋6畳程のスペースにトイレ・シャワー付きで、まるでどこかの会社の社員寮のようだ。ベトナム人女性たちはここを無料で使わせて貰える。



では、瞑想ホールの隣にあるこの建物は何だろう?



何と、図書館だ!



ここにはミャンマー語の本のみならず、英語、中国語、韓国語、ベトナム語などの仏教書が数百冊収められている。



日本語の本も何冊かあった。修行者はここで本を一度に三冊まで、一週間以内に返却するという条件で借りられる。


続きはこちらへ
シュエウーミン瞑想センターを訪れた〈Part2〉



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  最終更新日 2023.12.31

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